アラフィフになる前に考えるべきこと(お金の話)

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アラフォーを過ぎてアラフィフが見えてくると60歳の定年(今の所…ですが)まであと10年ちょいになります。まだ10年と思うかもしれませんが、気づいたら定年目の前です。まだ10年以上あるうちに考えるべきことがあると思います。それは…

定年後の収入源

言うまでもないですが、定年後あるいは再雇用完全終了後からこの世におさらばするまでの間の生活費を何で賄うかを考えねばなりません。

これは現在雇用されているのかそうでないのかによって大きくことなります。

年金は3階建て

雇用先の経営状況や従業員規模によって異なりますし、国の年金制度の改革により10年先は見通しにくいのが現状です。

現時点で60歳以上(年金により65歳以上)で受給可能な年金は以下の通りで「3階建て」ともいわれます。

種類説明
3階部分企業年金、年金払い退職給付企業年金は会社独自の年金、年金払い退職給付は公務員独自の年金
2階部分老齢厚生年金いわゆる厚生年金。会社にお勤めし、厚生年金保険に加入していた方が受け取る年金で、給与や賞与の額、加入期間に応じて年金額が計算されます。
1階部分老齢基礎年金いわゆる国民年金です。国民年金や厚生年金保険などに加入して保険料を納めた方が受け取る年金で、加入期間に応じて年金額が計算されます。
はっきりしていること:
・老齢基礎年金を唯一の収入源として生活するのは不可能です。
・老齢基礎年金+老齢厚生年金で、節約して慎ましい生活でぎりぎり。

雇用されていない自営業(個人事業主を含む)では老齢基礎年金しか公的年金はありません。

夫婦で贅沢は無理だが、現実的に適度にゆとりのある生活を送るためにはどれくらい必要なのか。当ブログで筆者がしつこく言うように現状ありきとして、海外旅行や国内旅行などのまとまった費用が必要な娯楽費用を除いてどくらい年間に必要か、12で割った月平均はどれくらいなのかを抑えねばなりません

その平均月間支出と前述の年金収入の差がなんらかの形で埋める部分です。

会社によりいろいろあると思いますが、大会社であれば退職金の年金化ができると思います。そこがサバイバルポイントの一つとなります。

退職金の受け取り方法

いわゆる退職金の年金化、企業年金です。

企業年金と退職金は別と思っている人もいるかもしれません(筆者も40歳くらいのときはまだそんなふうにおもっていました)が、世の中そんなに甘くない。

退職金で夫婦で1ヶ月くらい海外に行って、あとは夫婦の老齢基礎年金と老齢厚生年金に企業年金を加えればなんとかなるだろ!

あまーい!

企業年金と退職金は原資は一つ。支給の方法が違うだけ。

退職時一括で受ければ確かに税金面では有利ですが、人間というのはどんなに理性的な人でも大金を手にすると程度の差はあれ使ってしまいたくなります。2,000万円の退職金だからEV車に買い替えようとか…..。ま、いろいろ悪魔が囁きます。

一方年金化すると、全額を年金にまわすと月々に受け取る額は増えますが退職時に退職金はありません。一部だけ対象金として受け取ることも可能です。月々の年金は税金がかかります。

企業年金の支給期間も有期限と生きている限りの終身が選べると思います。終身の場合、年金の減資(=退職金)がなくなったあとまだ会社が存続していれば会社が負担します。原資を全部年金として受け取る前に死んでしまっても、残金(未支給分)は遺族に支払われます。

支払う税金の総額はもちろん退職金として一括で受け取るほうが少なくてすみます。受け取る総額は何歳まで生きるかによりますが、60歳時点での平均余命は男性で84歳程度であり四半世紀は生きることになりますので、大抵の場合は年金として受け取るほうが多くなります。

さらに年金化した場合は、単にお金が死蔵されているわけではなくプロが運用します。退職金で受け取ると使い込むも運用するも自分次第ですが、なかなかプロの運用のようには稼げないはずなので一括が必ずしもGOODとは言えません。

退職金が必要な明確な理由がない限りは、個人的には年金化をおすすめしたいところです。
現実的には、夫婦で老齢基礎年金+老齢厚生年金+企業年金でまあまあ贅沢を言わなければ普通に生活できるのではないでしょうか。

余談ですが、熟年離婚すると老齢厚生年金の半分は元・奥様の方に行ってしまいます(自分で支払うのではなく最初から減額される)ので要注意です。

お金だけ考えるなら熟年離婚は絶対だめです。

ローンは退職までに完済せよ

例外もあるとは思いますが、原理原則としてローン(特に住宅ローン)は退職までに完済しておくべきです。

完済予定年齢75歳で賞与払いもあるなんてのは、60歳まで正社員、5年間筆者のように再雇用したとしてもそれから10年はどうすれば良いのでしょう?

再雇用の給料は正社員の半分もないのが普通ですし、正社員同様に週5日ではなく週3日勤務で給料もさらに減るでしょう。

完全退職後の生活には、老齢基礎年金+老齢厚生年金+企業年金が必要です。そこからローン支払いに充てる余裕は普通はありません。

なら働けばいいじゃん!

そう簡単でもありません。

年院受給資格年齢に到達して受給申請しても、そこから再就職して働く(=厚生年金保険料を納める)と老齢厚生年金の一部もしくは全額が支給停止となります。

毎月10万円追加で稼いだとしても、実際は微々たる額しか増えないこともあるのです。

世の中そんなに甘くはありません。

しつこく書きますが、定年時点でローンは完済しておきましょう。退職金で残額一括完済ってのもダメです。なぜなら退職金は年金化して毎月の生活費に充てねばならないからです。

まとめ

まずはねんきんネットにアカウントを作って、自分の将来の年金受取額を試算してください。あくまでその時点の試算にすぎませんが、いくら位年金がもらえるのか見当もつかないより、目が点、たったこれだけ!のほうが計画を立てられるのでずっと良いです。

40代だと現業務に必死でなかなかゆとりはないと思いますが、そういうときこそきちんと将来の推測値を把握し対策をたてましょう。

45歳だとしても定年まで15年ありますからなんとかなりますよ。

それが59歳ではもうどうにもなりません。59歳になって気づいても手遅れです。

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