定年後に悠悠自適で過ごしたい、そんな理想は一月で崩れ落ちる!

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リタイア後への夢

朝5時半には起きて20分とか30分程度で自宅を出て、仕事に忙殺されたあと帰宅して晩ごはんを食べるのは夜10時とか11時ごろ。

そんな生活を送っているミドルの方はさぞかし多かろうと思います。

かくいう筆者も多忙な時はそんな生活でした。

土日はリフレッシュの「リフ」くらいで終わってしまい、また一週間が始まる。

このように仕事に忙殺される生活が続くと早く定年が来ないかとか、ああ何もしない悠悠自適な生活がしたいと思います。

ここまではよくある話。

ではそのまま悠悠自適な生活に突入したらどうなるでしょうか?

悠悠自適の地獄

悠悠自適とは?

俗事に煩わされず、自分の思うままにかにらすこと。(多くの場合、老年になって仕事から退いた人について言う。)

ウィクショナリー日本語版 「悠悠自適」

まるで僧侶のような感じがしなくもないです。

超多忙な生活を続けてた人がいきなり仕事がなくなると最初は安堵が心を覆い安らげます。

経験的にそれは間違いなく事実。

しかし安堵は長続きしません。こんな1日の繰り返しに一体何週間耐えられるでしょうか?

それまで朝家をでてから帰宅するまで自分の時間はランチタイムだけという人が、いきなり何もすることがなくなるのです。

悠悠自適の1日(例というか勝手な推測)
・起床
・朝の散歩
・配偶者と朝食
・新聞をのんびり読む
・庭の手入れやプランターの植物の手入れ
・昼食(配偶者は友人と会うために外出なので1人寂しくカップ麺)
・眠くなり昼寝
・ネット配信で映画とか見る、しかしいい加減飽きてきた
・時計を見るとまだ15時
・パシュっと缶ビールを開けたいのを我慢
・TVの夕方ニュースショーなどを見て夕食まで待つ
・配偶者と夕食
・晩酌のおかげで眠くなり一眠り
・夕刊を読もうとするがあまりに薄くてすぐに読み終える
・TVをぼーっと見る
・入浴
・就寝

年末年始の休暇とか夏休みなどはこういう日が1日や2日程度は誰にでもあると思います。

あるいは永年勤続休暇などで2週間とか休みがあると、こういう日が結構あるかもしれません。

それでも問題ないのは、この悠悠自適時間は極めて短くてその後にはまた多忙な日が来ることがわかっているから、何もしない時間を楽しむことができます。

何もしない日々が死ぬまで続くのは地獄です。

自分はやることがない一方で、配偶者は地元のサークルに出たり友人と旧交をあたためたりと、プライベートな生活をエンジョイしているかもしれません。

そしてやってくるのが「俺も俺も」「濡れ落ち葉」。

上記の「払っても払ってもなかなか離れない」様子から転じて、主に定年退職後の夫が、特に趣味もないために、妻が出かけようとすると必ず「ワシも(付いて行く)」と言って、どこにでも付いて来る様子を指すようになった。「濡れ落ち葉症候群」とも言う。またそのような「妻にべったりの夫」そのものを指すこともある。後者の場合は「濡れ落ち葉族」と呼ばれることもある。

濡れ落ち葉 – Wikipedia

配偶者にとっては「お荷物以外の何者でもない」わけです。

そして待ち受けるのは「熟年離婚」と「孤独死」かもしれません。

大切なことは自立できること、自分の時間を自分で有意義に過ごせるスキルを身につけること。濡れ落ち葉ではいけません。

やりたいことが沢山あると思うのは幻想にすぎない

そんなことはない、私にはあれもこれもやりたいことが沢山ある。

それは結構ですね。

では具体的に何をどんなふうにやりたいのですか?

本当にやりたいことがあるのなら、具体的な計画にするべきです。

「退職したら日本の名城をいくつか訪れたい」

おおいに結構です、日本には美しい城がたくさんあります。それぞれに防衛策に工夫があり、築城された土地は実に良くその土地の地形を考慮して防衛上有利に作られていますし、城下街に関しても驚くべき工夫が多くあります。

そもそも貴方が名城を訪れたい理由はなんですか?
貴方はどこの城をどういう理由でみたいのですか?
1人ですか配偶者とですか?
費用はどれくらいをお考えですか? 

本当に具体計画は難しいですが、やりたいことが具現化出来るかどうかを考えるべきです。

若いうちなら夢は大いに結構です、時間はたくさんありますしエネルギーもあります。

しかし定年になってからは時間がたっぷりあるわけではないのです。

夢ばかりみていても仕方ない。

具体的に考えて何も出てこないなら、それは単なる実現可能性が低い夢に過ぎません。

趣味は複数の視点で多様性を考えよ

地元の活動に参加するのもいいのですが、ずーっと地元とは挨拶程度で全く活動していなかった人がいきなり参加できるのは厳しいでしょう。

それはそれでチャンスを見ながら少しずつやっていくとして、やはり趣味に費やす時間が多いと思います。

趣味には多様性が必要です。

詳しくは先週の記事をお読みください。

先週(2021/09/13)の記事
趣味は退職後を考えて多様性が必要である

https://aichanworld2020.com/wd/?p=318

趣味は複数を多角的な視点で持つほうが良いのです。

さらに部活じゃありませんが文系趣味と体育会系趣味(スポーツをやる系)の両方があるとなおベター。

まとめ

退職後に悠悠自適の生活を送るのは夢であるが、そんなのはせいぜい一ヶ月程度。あとは地獄だ。

退職したあと趣味に興じたいというのは、具体的に設計図がひけていないと単なる絵に描いた餅で、できればいいなぁで死を迎えてしまうのがオチ。そんな夢ならみないほうがマシ。

趣味には多様性が必要である。