知らない人が圧倒的に多いと思いますが、会社勤めを辞めるのは65歳になったときよりもその1ヶ月前の64歳11ヶ月がお得という話です。筆者は実際にそのようにしました。このあたりの実際の手続きや実地経験を連載でお届けします。今回はその3回目で申請後のハローワークでの説明会です。
連載コンテンツ:1回目:定年退職後に失業保険をもらうには64歳11ヶ月退職がベスト
連載コンテンツ:2回目:実体験掲載、失業保険申請手続き
連載コンテンツ:4回目:実体験掲載、ドキドキの第1回目の失業認定日
連載コンテンツ:5回目:実体験掲載、求職実績の作り方実際と難易度・簡単さ、注意点
本稿記載の事項は筆者が管轄のハローワークで実際に経験した事実に基づいていますが、ハローワークによっては細かな点で対応やルールが異なる可能性があります。実際にどうなのかはご自身の住居地管轄のハローワークに確認してください。
説明会
離職(離職した理由がなんであれ)して求職者給付(俗に言う失業手当)を受けるためには、離職した会社から離職票を発行してもらい、それをもってハローワークに求職者給付の申請に行く必要があります。
ここまでが前回の話。
申請のときに求職者向けの説明会の案内があります。
ここは通常は日時を指定されるはずで、多くの場合は最初に申請に行った曜日が基準になって、以降の説明会や認定日などもその曜日を指定されるようです。
この説明会では、求職者給付を受けるための今後の手続きについての説明があります。
- 自己都合退職と会社都合退職ではスケジュールが違う。どちらの場合でも最初の7日間は待機期間であり求職者給付の対象日数外となる。自己都合退職の場合は7日間の待機期間に加えて2ヶ月間(以前は3ヶ月でしたが法改正により原則として2ヶ月に短縮された)の給付制限期間があり、この期間は求職者給付の対象日数外である。
- 給付制限期間の間は1回の求職実績が必要である。
- 以降4週に一度認定日があり、前回認定日から今回認定日の前日までの間には2回の求職実績が必須である。
- 求職実績とはハローワーク主催の説明会や認定職業斡旋業者のセミナー、実際の応募などが含まれるが、ハローワークでの資料閲覧や斡旋業者へ登録しただけというのはカウントされない。
- この説明会も1回の実績になるので、待機期間+給付制限期間中の求職回数1回の要件は説明会出席だけでOK。
仕事や手伝い・内職の申請
説明会でしつこく言われるのは、待機期間、給付制限期間、求職期間の間は賃金有無に関わらず仕事をした、ボランティアをした、手伝いをした、内職をしたなどを4時間以内か4時間を超えるかどうかを識別して申請しなければなりませんということ。
これを怠ると最悪は受けた給付合計の3倍返しが待っているということです。
40万円の給付を受けて、働いた申請を怠ったために120万円返せと命ぜられる場合もあります。
たとえば筆者の場合、このブログやもう一つのブログに広告を貼っています。金額はともかくとして何某かの収入があるわけで、この場合はブログを書いた日(今こうやって書いている時)を時間を記録して申請する必要があります。
注意するのは一般的には仕事とは思われないようなことも仕事扱いになること。
説明では「知人の引越しを手伝った」のも無料奉仕であっても仕事としてみなされるということでした。
ブログでも一切広告を貼っていなければ単なる趣味です。
ちょっと楽器ができるので近所の子に楽器を無償で教えてやっていた….というのもひょっとしたら仕事や手伝いの類かもしれません。あるいは隣の家の中学生の勉強をちょっとみてやったというのも要チェックです。少年野球のコーチを引き受けたなんてのも怪しいかもしれません。
自分で判断せずに必ず居住地管轄のハローワークに出向いて(電話は係員が出る暇がなくて通じないことが多い)確認することが必要です。先の無償で引越し手伝いのように素人考え的には仕事じゃないように思えても仕事だと判断される場合があります。
この点も注意されました。
後から間違いだっととわかってももう遅い….のです。
抜けるよりは余分に書いてあるほうがマシです。余分なものは係の人が気づいて二重線で消して訂正印ですみますが、書いてないものは察しようがありません。
求職実績とは
世間のブログを見ると求職実績についてはいろいろあるようですが、正確なことは必ず住居地管轄のハローワークに確認です。
筆者の管轄ハローワークで「おや!」と思ったのは以下の点。これはハローワークにより異なる場合がありそうです。
- 履歴書提出は求職活動2回としてカウントのアドバンテージ。
- 面接を受けたのも求職活動2回としてカウントのアドバンテージ。
- 面接結果の通知を受けたのも求職活動1回としてカウント。
これはたいそう意外でした。
ということは、4週間の最後のほうで履歴書を提出し、次の4週間になってから面接を受けることができれば、実質的に1回の求職活動で2サイクル(4週X2)の求職活動実績となります。
今回はここまで。
次回は初回の失業認定日の話となります。